A series ーエイ シリーズー 4−9
  〜物語前、アッシュがルークに会いに来て仲良しになったら








シェリダン行きの船に乗っているとき、ファブレ邸にとある人物が訪れていた。






「そうですか・・・ルークはまだ・・・」








「気を落とさないでください奥方。ルークは必ず私が見つけ出します」
「・・・・・・」



ヴァンと呼ばれた男はファブレ夫婦に決意を秘めたような瞳を向けた。
その決意を秘めた瞳にファブレ公爵はヴァンがとても頼もしく見えた
一人だけヴァンに不信を抱いている青年がいるとも知らずに・・・


「頼むぞ・・・ヴァン殿」
「お任せください」


ヴァンはファブレ夫婦に跪き、ファブレ邸から出た。
























そしてヴァンは人気の無い場所に行き、突然口を開いた


「何かご用ですか?ガイラルディア様」


ガイラルディアと呼ばれた青年はヴァンの背後から現れた。
青年はヴァンに怒りの雰囲気をまとっていて、腰に差している剣を今にも抜きそうなぐらいだ。


「・・・・・・その名で呼ぶのは止めろ。ヴァンデスデルカ」
「失礼しました。ガイ殿」


ガイラルディアとは本名なのだろうか・・・それを呼ばれるのを拒んだガイはゆっくりとヴァンに近づいた。


「ルークを何処にやった?返答次第ではお前を・・・殺す」


そう言うとガイは剣に手をかけた。
それを見たヴァンは・・・


「・・・今回の事は私の計画に存在していません。むしろ、想定外です」
「・・・・・・本当か?」
「本当の事ですから、私は焦っているのです」
「・・・・・・」


ヴァンはまっすぐとガイの瞳に視線を向けた。
ガイはヴァンが嘘をついていない事を確かめると、その場を立ち去った


「・・・疑って悪かったな」
「いいえ」


立ち去るときガイはヴァンに謝罪した。






後書き
 ヴァン師匠かなり焦ってます。
 だって師匠の道具が行方不明になっているのですもの。
 稽古に来たときに行方不明だって聞いた時はさぞ、驚いたことでしょうね。
 補足するとこの時点でルーク脱走の日が二週間くらいになります。
 因みに同じころ神託の盾内部でアッシュも行方不明になっていますよ。