A series ーエイ シリーズー 4−4
  〜物語前、アッシュがルークに会いに来て仲良しになったら






「・・・・はぁ」
「・・・・」

オーシャンと出会ってから一ヶ月がたつ
この一ヶ月間、ため息ばっかりついていて使用人兼親友のガイを悩ませていた

「どうしたんだルーク・・・ここんとこ一ヶ月間ずーっとため息ついてばっかだぞ」
「なんでもねーよ・・・外ってどんな所なのかなぁって思ってるだけだ」
「そうか」

ガイはルークを心情を察したのか、ただそれだけを言った
ルークはそんなガイに感謝しているのかいないのかガイに仕事の時間を聞いた

「なぁ・・・もう時間なんじゃねーの?」
「え?・・・・・・ぁあ!やべ!じゃ、俺行くわ!」
「がんばれよー」
「おお!」

ガイはいつもの窓から飛び降りて、ルークの部屋から出た
ルークはそれを見届けるとまた、ため息をついた

「・・・『被験者』と『模造品』・・・か俺どうしたらいいんだろ」

ルークは他の人には言えない悩みをもっていた
悩みを持ち始めたのは約一ヶ月前・・・つまりオーシャンと出会った時期である
悩みを持った瞬間はあの時だった







ー俺は貴族生まれなんだよ
ーへぇ、俺と同じなのか・・・よかったな俺と違くて
ー・・・違う?



その時のオーシャンの表情はかなり驚いているのをよくルークは覚えている
以外そうで・・・よく知っているものだ


「元は一つ。違う所なんてないのにな・・・」



ーだってオーシャンは記憶喪失になってないし、何より両親にこんな事されて ないだろ?
ー・・・ック
ー・・・なんで笑うんだよ
ーいや、貴族のお坊ちゃんはこんなにもお気楽なんだなと思ってな


オーシャンはとても愉快そうに言っていて、これも見覚えがあるものだった


「『ルーク』・・・いや、『模造品』は生まれて良かったのか?」



ーお、おきらくぅ!?
ー騒ぐな。警備兵が来るぞ
ーわ、わりぃ・・・



だけど、この表情は見覚えがなくて不思議に思ったルークは内心どうしてだろうと感じていた


「『模造品』は・・・『被験者』を奪ってばかりいたんだな」


ーお気楽だなお前は・・・まぁ、お気楽でいられるのも今のうちだがな
ーな、なんだよ
ーこの声と顔・・・知ってるだろ?
ーっ!?こ、これは・・・一体・・・



オーシャンがフードを取って、ルークに見せた顔は見覚えがあって当然のものだった・・・
そして、オーシャンから言われた真実がルークの最大の悩みとなっていたのだ


「俺の・・・俺の居場所は何処にあるんだろう?」


ルークは窓を閉め、ベットに横になり眠りについた
ドアの向こうでルークの悩みを聞いていた人物に気づかないままで





後書き
 今回はルークの悩みを
 オーシャン・・・つまり、アッシュとの関係の事でルークを悩ませて貰いました!
 次回は、あの人かついに登場・・・かな?