A series
ーエイ シリーズー 4−3
〜物語前、アッシュがルークに会いに来て仲良しになったら
「・・・屑に言う名前なんてねーよ」
「んだとお!」
「静かにしないと警備兵が来るぞ、屑」
「あ!」
ルークに名前を聞かれた少年は答える事はなく、変わりにルークを屑ばかりと言うばかりでルークは少年に対して怒りを感じた
少年はそんなルークの怒りをもろともせず逆にうるさいと言ったような注意をした
「監禁されてんだろ?大声だしたら期間がどうなる事ぐらい屑のお前でも分かるだろーが」
「う・・・分かったよ」
『意外と聞き分けが良いな・・・我が儘なやつだと聞いていたのに』
「・・・分かったなら、静かに話せ。いいな?」
「・・・ああ」
少年はルークがもっと起こるかと思っていた。しかし、ルークは空腹のせいだろうか・・・怒らずに素直に聞いてしまった
少年は聞いていた話がちょっと違うために内心驚いていた
「なぁ・・・」
「なんだ?」
「お前、なんて呼べばいいわけ?本名言いたくねーんだろ?」
ルークの言うことは図星で、少年は名前をこの屋敷で名乗ると大変まずいことに鳴る・・・だから少年は偽名を名乗る事にした
「・・・・・・ウィープ」
「ウィープ?どういう意味だよ」
「・・・古代イスパニア語で血の涙という意味だ」
「却下」
「は?」
ウィープはルークに名前を却下され、すっとんきょんな声をだした
フードで表情は見えないがかなり驚いているのは分かる
「そんな悲しい名前はだめだ・・・お前がかわいそうだろ。だから、却下だ」
「かわいそう?俺が?」
「そう言ってるだろ」
ルークは真剣に言っているようで、少年・・・ウィープは仕方なく別の名前を考え始めた
しかし、なかなか自分が納得出来る名前が見つからず頭を悩ませた
そんなウィープを見てルークは・・・
「名前が浮かばねーんなら、オーシャンとでも名乗っとけば?」
「オーシャン・・・海か・・・悪くないな」
「俺が知ってる古代イスパニア語はそれと、俺の名前の意味だけなんだ」
「勉強してないのか?」
ウィープ・・・いや、オーシャンは表情こそ見えないもののルークを驚きの表情で見た
ルークは当たり前の反応だなーっと思いつつオーシャンに自分の事を話し出した
「・・・俺が記憶喪失だから、勉強させてくれないみたいなんだよな。外にも出させてくれないし」
「それだけの理由で?」
「それしか考えられねえよ。ガイが用事で出かける時は食事は出さないし、栄養剤しか・・・きっと父上は俺が駄目なやつになったから、こんな事をするんだろうな」
ルークは泣きそうな声をしながら、オーシャンに自分の事を話し続けた
オーシャンは静かにルークの話を聞き続け、ルークの話しが終わったあととある物を取り出して渡した
「・・・なにこれ?」
「リンゴだが・・・見たことないのか?」
「まぁ、な・・・食べて良いのか?」
「食べて欲しくないのなら、渡してない」
「ありがとう!俺、うれしいよ!」
ルークは笑顔でオーシャンにお礼を言い、リンゴを食べ始めた
リンゴを丸かじりするその姿はなんか、かわいらしいものがある・・・
オーシャンはそんなルークを見つつ心の奥底でとある決意をしていた
後書き
勝手に古代イスパニア語を増やしてしまった・・・
ウィープ(weep)というのは血の涙という文を作るのに必要な英文から取りました
オーシャン(ocean)はその通り海という意味でガイから教えて貰ったということで・・・