A series
ーエイ シリーズー 4−13
〜物語前、アッシュがルークに会いに来て仲良しになったら
「さて、詳しく聞かせてもらおうじゃないか。なぜファブレ邸からルークを連れ出したのかをさ」
無事ナム孤島に着いたルーク達は漆黒の翼達にルークを連れ出した理由を聞いていた。
これは、ガイも・・・ルークも知りたい事でアッシュは小さくため息をつくと語り始めた。
「最初は・・・憎しみからだ。全てを奪ったレプリカがどんな面をしているのか、それを見に行ったのが始まりだ」
「・・・・・・」
ルーク達は静かに聞き始め、音機関の作動する音が大きく聞こえる
しかし、それに構わずアッシュは話しを続けた。
「ルークを見に行ったその日、こいつは父上に監禁されていた。しかも栄養剤だけ与えられた生活で俺は絶望したな・・・」
「「!?」」
「・・・・」
アッシュ自身から語られる真実に、漆黒の翼やガイは驚きを隠せずルークはよみがえる記憶におびえ始めた。
そんなルークをアッシュはギュッと抱きしめ、ルークを安心させた。
「その夜、色々とあってルークと話し真実を話した・・・なぜ話したのかは分からない。
しかし、ルークと初めて話したとき命を賭けて護りたいという気持ちが生まれた・・・そこからかもしれないな」
「アッシュ・・・」
ルークはアッシュの気持ちを知り、顔をアッシュの胸元に埋めた。
アッシュはそれに気付くと愛おしそうに髪を撫でる・・・
「その後俺はダアトに戻った。ルークにはたまに顔を合わせるつもりだったが、予想外の事を聞いてしまった・・・」
「予想外の・・・事?」
いきなりの緊張が走る。
アッシュはルークを力強く抱きしめ、弱めた。
そして、アッシュは意を決したように話す
「ルークを・・・俺の変わりに預言の犠牲にすると聞いたんだ。」
「「「「!!!!」」」」
彼らは息を飲むほどに驚いた。
これは預言の犠牲の悲しさを知っている彼らならではの反応で
預言を信頼している者達は怒り狂うだろう・・・「預言は護られるべきものだ。なぜ預言を護らなかったのかと」・・・
「ルークは殺させない。俺も死なない・・・だったらルークを連れて逃げよう。そして、奴をヴァンを止める・・・そう思い、俺はルークを連れ出した」
アッシュはそう語るとルークを抱きしめていた腕を放し、片膝を着いた。
この行動は漆黒の翼やガイにルークは驚きを隠せないが、アッシュはそんなものは気にすることもなくルークの右手を取った。
「アッシュ!?」
「我、此処に誓おう・・・永遠にこの者を愛し命を賭けて護り続けること」
「!!」
アッシュはそう言うと、ルークの手の甲に口づけをした。
その瞬間ルークは赤くなり他の者は唖然とし、よけいに静かになった。
「・・・いやだったか?」
アッシュは周りの静けさで己がとった行動の不満が生じたと思い、立ち上がってルークに問いかけた。しかし、そんな心配は無く・・・
「すっごく・・・うれしい」
「ならいい」
ルークは顔を真っ赤に染めたまま本当にうれしそうに言って笑みを浮かべた。
アッシュはそのルークの笑みに満足し笑みを浮かべた。
そしてだんだんと二人の顔が近づき、あと少しで唇が触れあう・・・が
「・・・おーい、俺たちの事忘れられてないか?」
「「!!」」
「イチャイチャするなら、後にしておくれ。やる事は色々あるんだからさ」
「「!!!!」」
「そうでゲス。みてるこっちが恥ずかしいでゲスよ」
「「!!!!!!!!!!!」」
感動のキスシーンは邪魔され、変わりにアッシュとルークは顔を綺麗な赤髪と同じくらいに真っ赤になったという。
「・・・続きはあとだな」
「・・・うん」
「愛している」
「俺も、愛してる」
こうして、ルークとアッシュをはじめとする一行はヴァンを止めるべく行動を開始した。
しかし道のりは長くつらく悲しい・・・
だが、彼らはそれを乗り越え幸を掴むだろう
護りたい者があるのだから・・・
END
後書き
今回のAシリーズはアッシュとルークがヴァンを止める決意をするというものでした。
だけど、これほとんど旅行ものになってるよ。
こんどできたら番外編書いて補足していこうと思います。
それにしても・・・今回のアッシュは人が変わってるなぁ・・・