A series ーエイ シリーズー 4−1
  〜物語前、アッシュがルークに会いに来て仲良しになったら




「・・・レプリカか」


深紅の髪を持つ少年はとある屋敷を見つめていた
少年が着込んでいる服は神託の盾騎士団のもので、かなりの上位のものと伺えるものだった


「くそ!」


少年は握りしめている拳に力を込めて、行き所のない怒りをぶつけた
なぜ、少年が怒りを覚えているのか・・・事は数時間前になる












「警備兵は一体、何をしているんだ・・・・」


少年は、キムラスカの上流貴族ファブレ家の屋敷に忍び込んでいた
そしてファブレ家の一人息子の部屋の近くに隠れている
そもそもなぜ、上流貴族の屋敷に忍びこみ一人息子の部屋の近くにいるのか・・・その理由は彼の過去にあった


「アレが『ルーク』・・・俺の全てを奪った『レプリカ』」


レプリカ。
一人の天才科学者ジェイド・バルフォア博士が編み出した、フォミクリーという技術によって作り出させる模造品の事である
譜業によって作り出された・・・作り物の命なのである
そのレプリカという言葉を公爵家の一人息子に言っていると言うことは自分が本物だと言っているようなものである


「・・・・・・いつまで俺の顔でそんな表情をしている気なんだ?あの屑は」


少年は屋敷に忍び込んでからずっとファブレ家の一人息子ルークを見ていた
ルークは部屋から出ず、ずっと情けない顔でドアを見つめていた
少年はルークの行動にあきれ、ずっと見ても何も起こらない・・・そう思いファブレ家から出ようと進入した所に向かおうとする


「いつまでも、此処にいたら俺まで情けなくなりそうだ・・・ん?」


進入場所に向かおうと気配を消しながら進み、あともう少しというところで少年は足を止めた。とある人物を見つけたからである
その人物とは・・・


「父上・・・」


そう、ファブレ公爵である
なぜ少年が『ルーク』の父である彼を父上と呼ぶのは、やはり先ほどのレプリカという言葉が関係しているからなのだろう・・・


「メイド長もいるのか・・・なぜ、こんな何もないところで話している?」


ファブレ公爵はメイド長と話していた
話しの内容は少年との距離の関係で聞こえないが何か重要な話しをしているという事は分かる
少年は、一歩一歩慎重に忍びより話しを聞いた


「・・・ルークは今、部屋に閉じこめているガイが帰って車での二週間。食事与えるな。」



ショウネンハトキガトマッタキガシタ



後書き
 公爵様が悪になりかけ・・・ってかなってる!?
 うー・・・こんな公爵はいやだー!!