A series ーエイ シリーズー 3−17
  〜「レプリカ」という事実を断髪前ルークが
               アクゼリュス崩壊前に気づいていたら



「ワイヨン鏡窟か・・・」
「・・・ルーク、そろそろ中に入らないと総長にばれるよ?」
「分かってる・・・船の中でも自由はなしか」

僕たちはいま部下とルークを連れてワイヨン鏡窟に向かうための船に乗っている。
もちろん、ルークは僕たち六神将が監視だ。

「仕方ないさ・・・早く戻るよ」
「今いく・・・」

本当はルークを外に出してはいけないんだけど、僕はこっそりとルークを外に連れ出していた。
たまにだけど訓練の相手にもしてもらった時もある。
アッシュと同じ剣技だけど、利き腕が違うルークを相手にするのはとても不思議な気分だったのを覚えている

「なぁシンク」
「何?」
「着いたら俺また目隠しされるのか?」
「たぶんね。船に来るときも目隠ししたからたぶん・・・でも鏡窟だからな・・・」

そう、船に乗るときもルークは目隠しをされた。
目隠しだけしても何の意味ないと僕は思うけど・・・総長の考えていることは良く分からない。

「目隠しは・・・いやだ」
「どうしてさ?怖いから?」
「うん。見捨てられたみたいで・・・・怖い」
「ルーク・・・・大丈夫さ、ルークは一人じゃないだろ?」
「シンク・・・・ありがとう」
「別に礼を言われるようなこと言ってないけど・・・ま、どういたしまして」

その後、僕たちを乗せた船はワイヨン鏡窟についた。
ここから・・・僕たちの計画のはじまる。







「やっぱり・・・目隠しはされるのか。しかも、今回は縛られるし」
「お前はやっかいなのでな。少し、手荒くした方がいいのだ」
「・・・・・そろそろ、連れて行きたいんだけど」
「あぁ、いいぞ。奥に連れて行け」
「了解」

僕は、ヴァンの言うとおりに一番奥までルークを連れて行った。
そこにはなぜかオレンジ色のチーグルが居たけど、気にせずに格子にルークを縛りつけた。

「悪いね。ルーク」
「悪いとおもってんなら、目隠しとってよ」
「・・・・・・そういう事言うの?悪いって言ってんのに」

僕はヴァン(リグレットも一緒)の気配を感じ、僕はルークに冷たくする。
ルークもヴァン(リグレットも)の気配を感じたのか、不安な表情になった。
といっても目隠ししているからよく分からなかったけど

「気分はどうだ?レプリカルークよ」
「・・・最悪です。」
「だろうな・・・しかし、アッシュを釣るにはこのようにお前を扱わなければいかんのでな」
「アッシュを?」

ヴァンの計画はアッシュの超振動が必要不可欠だ。
だから、ルークをとらえる命令をだしたのか?

「そうだ。アッシュこそこの計画の鍵となると言ってもいい・・・」
「・・・・っ!!」
「・・・・例の頭痛か・・・・ッフ」

突然、ルークが顔をしかめた。
どうやら例の頭痛がルークを襲っているみたいだ。
だけどルークを見る限りとてもうれしそうだ。

「アッシュか・・・目隠しを取ってやろう」
「!!」

ヴァンが好機とみたのか、ルークの目隠しを取った。
ヴァンは知っている・・・僕たちも知っている。
アッシュとルークが繋がっているということを・・・
だからわざと、目隠しを取ったのだ。
ルークの視界を見れると知っているから。


ぐいっ


「痛っ!!」

ヴァンはルークの長い髪を引っ張り、催眠の言葉で目を開き、私を見ろと言った。
そうルークはアッシュに場所を知らせたくなかったから、目を瞑っていたんだ
そしてヴァンは・・・






「ルークを帰して欲しければ、ワイヨン鏡窟に来い。一人で・・・な」






と言って、僕とリグレットを残してその場から立ち去った。
そしてルークは気を失った。
僕は何も出来ないのを悔やんだ。






後書き
 アッシュを出したかったけど、出せなかった・・・
 次回は絶対に出してやる!!