A series
ーエイ シリーズー 3−13
〜「レプリカ」という事実を断髪前ルークが
アクゼリュス崩壊前に気づいていたら
宿に着いて、俺たちは部屋を取った。
二人部屋が四つで俺とレプリカ・・・いや、ルークが同室になった。
その部屋で俺たちは夜を過ごした
次の日・・・
俺たちはタルタロスに乗って、ワイヨン鏡窟に向かっている所だ
これはベルケンドの研究員がレプリカを作るのに必要だと言っていたからな・・・何か重要な事が分かるかもしれないと、思ったからだ。
「ルーク・・・」
「何だ?アッシュ」
「お前、どうしてヴァンの計画を知っていた?」
俺は、ずっと気になっていた疑問を打ち明けた。
出来るなら俺に隠し事をして欲しくないと思ったから・・・
「・・・・あの時・・・アッシュと同じ顔に疑問を持っていたんだ・・・・・同じ顔なんて気持ち悪い、そう思った。双子でも似すぎているってね」
「・・・・」
俺は静かに聞いた。
震え始めているルークの手を握りしめながら・・・・
ナタリア達も静かに聞いていた。
「そしてその日の夜にこう思った、本当にルーク・フォン・ファブレなのか?
もしかしたらアッシュじゃないのか?って・・・だけど、代わりを作らない限りそれは無理だっていう結論に最初はなった」
「最初は?」
ルークは強く俺の手を握りながら、こう返した
「うん・・・・そのあとキャツベルトでジェイドが言っていたことを思いだしちまったんだ・・・
”被験者の情報を元にレプリカを作る・・・”っていうやつがな・・・こんな時に思いだす自分がいやだと思ったし、自分がレプリカだという事実を受け入れたく無かった」
「ルーク・・・」
「だけど、ザオ遺跡で同じ技をだされた時は・・・やっぱりレプリカなんだなって思い知らされた。そしてケセドニアで船に乗ったときに夢を見たんだ」
「夢?」
夢にヴァンとなんの関係があるのか?
ナタリア達も、いきなり出てきた夢という言葉に驚いているようだ
「夢では、ユリアシティでアッシュに俺がレプリカだって言う夢だった。
その時にはもう・・・アクゼリュスは滅んでたけど。その時に、俺に会ったんだアッシュじゃなく・・・未来の俺に」
「そんな事があり得るのか?」
「実際、アクゼリュスが滅ぶというのを教えてくれたのも未来の俺だった。そして、アクゼリュスを救ってくれと言ったのも・・・俺だったんだ」
信じられない話しだ
未来のルークが過去のルークの夢に現れて頼み事をするなるとは・・・
驚いている俺たちは質問をする事を忘れてしまった
だが、ガイはだけは質問をした
「それで・・・アクゼリュスでヴァンと戦ったのか?未来のルークに超振動の使い方を教えて貰って・・・・」
「うん、そうだよ」
ルークがそう言った瞬間、ガイが怒鳴った
「なぜ俺たちにそのことを話してくれなかったんだ!!」
「ガイ・・・」
「そんなに俺たちが頼りなかったのか!?」
「・・・突然、信頼しているヴァン師匠がアクゼリュスを滅ぼそうとしているなんて事を言ったら信用出来るか?」
「それは・・・・」
ガイは、押し黙ってしまった。
たしかにあれだけルークはヴァンを信用していたのだ
それをいきなり町一つ滅ぼそうとしているなんてことを言ったら、ただの冗談で取られるか変なことを言うな!のどちらかだろう・・・
「なら、どうしてわざと嫌われるような行為をしたのです?わざと私達に嫌われるようにした・・・その理由を」
眼鏡野郎が眼鏡をあげながら、言った。
たしかに、ユリアシティで聞いた話はひどいものだったな・・・
それがわざとなら・・・理由が分からないな。
ルークは目を閉じてゆっくり開いて、言った言葉は驚きのものだった
「死ぬつもり・・・・だったから」
後書き
シリアス一直線で行きました。
ルークにはどんどん卑屈にっていうか、壊れて貰おうと思います
次からは一気に新展開?