A series ーエイ シリーズー 3−10
  〜「レプリカ」という事実を断髪前ルークが
               アクゼリュス崩壊前に気づいていたら



ですのばっかり言っているミュウとかいうチーグルからあの屑の話しを聞いた後、俺はヴァンの家の中庭にいた

「・・・・・・・・・」

その中庭にはセレニアの花がたくさん咲いていて、まるで俺の心を探っているような感じで正直言って気色悪りぃ

「くそっ!」

ここいると、あの屑の事ばかり考えらせる。
家も地位も名前も家族も全部奪われた自分のレプリカの事を・・・

「なぜ、あの屑の事ばかり考える!?憎いはずなのに!」

そう、俺はあいつが憎い・・・憎いはずなんだ・・・
それなのに・・・

「なぜこんなにも・・・心が痛い?なぜ、憎いと思えない?」

あいつがヴァンに連れ去られたからなのか?
それとも、俺の憎しみが消えたからなのか?

「わからねぇ・・・なんなんだ?この気持ちは?」
「それは、恋ではなくて?アッシュ」
「ナタリア・・・・」

中庭にナタリアが入って来ていた。
どうやら、セレニアの花を見に来たらしい・・・
いや、それよりも・・・

「俺があの屑に恋?」
「えぇ・・・」

俺が恋?
俺があいつに恋しているというのか?
確かに、憎しみが消えたとき何か変な気持ちが芽生えた気はしていたが・・・

「男にだぞ?レプリカにだ・・・」
「レプリカだとか、男だからとかそういうことは関係ありませんわ。それはアッシュ・・・あなたが分かっているのでは無くて?」
「そうだが・・・」
「ずべこべ言わずに、さっさと認めれば良いのです。その方がルークも喜びますわ」

この気持ちを認めてしまったら・・・・
ナタリアを裏切ることになる・・・
俺は、暫く考え込んだ・・・・そして

「ナタリア・・・・感謝する。すまない」
「いいのです・・・私はあなた方が幸せにさえなってくれれば、婚約を破棄だって出来ますから・・・」

彼女は本当に強いな
俺にフラれたのに、幸せになってくれればいい・・・か

「ナタリア、俺はあの屑を・・・・ルークを愛し・・・護る」
「アッシュ・・・えぇ!」

俺は照れながらも、嫌いな約束を・・・・いや、誓いをナタリアにした
そして、中庭から出ようとしたそのときだ


『いやぁあああ!!』


「!!!」

ルークの悲痛の声が流れ込んできた。
普段はこんな事あり得なかったが、悲しみのあまり自然と繋がったのだろう
いや、そんなことを考えている暇は無い・・・

『俺、こんな事・・・したくない!!!!!』

「どうした!!何があった!!おい!答えろ!!!」

『!!アッシュ?・・・』

「そうだ・・・何があった?」

何回か呼び続けて、あいつはやっと気がついた。
無事だったんだな・・・ふん

『師匠が・・・』

「ヴァンが・・・どうした?」

『師匠が・・・逃げ出した神託の盾の兵の始末を俺に無理矢理・・・』

俺はあのチーグルの言葉を思い出した・・・


ーまだ、使い道はあるという事か・・・


あの言葉はこういう意味か!計画をスムーズにさせるためにこいつを・・・使ったわけか!
くそ!!ふざけるな!!!



後書き
 十話目に突入!!!
 いやっほーい!!やったぁ!!