A series ーエイ シリーズー 2ー4
  〜もしアッシュが刺されなかったら



ドサッ

ヴァンの体が地に落ち、戦いは終わった。ルーク達が勝ったのだ

「「ヴァン師匠!!」」

ルークとアッシュは、あこがれの師匠の元へと向かおうとするが来るな!!
とヴァンに一喝されてしまいその場に立ち止まる。

「まだ、私を師と呼ぶか・・・愚か者・・・」
「兄さん・・・」
「・・・許せよ我が同士達・・・・」

ヴァンは、そう言うと光となり消えた。

「ヴァン師匠・・・ありがとうございました!!」

ルークは悲しみに耐えるかのように言った
アッシュも泣きそうだったが必死に我慢していた。

ゴゴゴゴゴゴ・・・・

エルドラントが崩壊を始めた
ルークは瞳にたまっていた涙をぬぐい、仲間達に先に脱出しろと言った

「ローレライとの約束だ、これは俺が・・・やるべき事だから」
「お前だけじゃねぇ・・俺もだ」
「アッシュ・・・うん」
「ルーク」
「ジェイド?」

ジェイドはルークに近寄ると、左手を出し握手を求めてきた。
ルークも左手を出し握手をすると、ジェイドは

「生きて帰ってきてください・・そう、望みます」
「ジェイド・・・無茶言うなよ」
「すみません」

ジェイドが去ると他の仲間達が順番にルークに必ず帰ってこいと・・・
待ってるからとルークにアッシュに言い、エルドラントから脱出するべく決戦の地から立ち去った

「・・・おい、屑」
「なんだ?」
「勝手に消えたらゆるさねぇからな」
「アッシュ・・・」
「言うな、てめぇが言いたいことなど分かる。さっさとやるぞ」
「うん」

ローレライの鍵を互いに向き合って持ち、地に突き刺した
するとゆっくりと剣は消え、代わりに譜陣が浮かび上がりやがて膜がアッシュとルークを包み込んだ。
彼らを包み込んだ膜は彼らを護るかのようにゆっくりと降下していく
そしてとある場所に着くと、彼らの地となっていた譜陣が輝きだした

「これは・・・」
「やっと、お出ましか」

輝き出した譜陣から炎が上がり、やがて形となりアッシュとルークに語りかけた

『未来が・・・私が見た未来が変わったのか・・・驚嘆にあたいする』
「・・・・ローレライ、頼みてぇ事がある」
『なんだ?』
「アッシュ?」

アッシュは、何を頼むんだ?という表情をしているルークの手を掴んだ

「この屑は音素の乖離で消えちまう・・・そんなのはごめんだ」
『それで・・・私に何をしろと?』
「こいつが消えたら音素を再構築しろ」
「あ、アッシュ?!」
「お前は黙ってろ」
「ん!」

アッシュはぐいっとルークを引っ張りキスをする。
ゆっくりと唇を離すとアッシュは頬を赤く染めているルークをギュッと抱きしめてローレライに返事はどうなんだと言った

『お前達は私の恩人だ・・・少々時間がかかるが、いいか?』
「いいんだな?」
『私に二言はない』
「分かった」
「アッシュ・・・ローレライ・・・・ありがとう」
「気にするな」

パァアアア

ルークの体が光り出し、消えてゆく
抱きしめている腕に力をこめても、音素の乖離は止まらない
そして・・・

「アッシュ、お休みなさい・・・・」
「・・・・・あぁ・・・お休み・・・ルーク」

ルークの音素がアッシュに流れ込んだ

『私の恩人達よ、願いを叶えよう』
「たのむ・・・・」

ローレライがアッシュを優しく包み込み、空へと上った
ルークを再構築するために



しばらくの月日がたったある日

「・・・・ぃ・・・・きろ」
「んー?」

太陽のような青年と月のような青年は

「いい加減起きろ!!!いったい何時だと思ってんだ、この屑!!」
「ふぁ・・・おはよう、アッシュ」

3年の月日をかけて、帰ってきた

「やっと、起きやがったな・・・」
「アッシュ?・・・・うん、おはよう」


あとがき
第2章完結!あー、良かった。
このお話が書いてて楽しかったです
ちなみに太陽みたいな人はルークで、月みたいな人はアッシュです
逆でも良かったんですけど、服装がね。

あー、次の章は何にしようかな?
たくさん有りすぎて迷うなー(第一章完結させろよ)