半身への愛惜〜タタル渓谷再び・・・
「大丈夫ルーク?」
「・・うん。ありがとうティア」
「・・・無茶はしないでね」
あの後、父上や師匠が俺の体の変化に気がついて大騒ぎになった。
父上は放心状態になってるし、駆けつけた母上はテンションがあがって貧血になっちゃうし・・・
肝心の師匠は難しい表情になったり、顔がゆるんだり・・・正直言って変だった・・・
ガイも口元を片手で押さえてて、変だったし。
そうやって、うだうだやっているうちにティアが来てこうなったわけだ。
「それにしても・・・ここは何処かしら?」
「分からない。でも、川沿いに下っていけば何処か分かるかも」
「そうね。そうしましょう」
俺たちは川沿いに下っていって、渓谷を抜けた・・・そして来るはずの辻馬車のおじさんと出会うはずなのだが・・・
「・・・いない」
「何がいないの?」
ティアが俺がうっかりと言ってしまった事に質問してきた・・・俺は慌てて「え!?いや、魔物がいないなぁって」って言った。
するとティアは・・・
「そうね。入り口だからじゃない?」
「そう・・・だよな?」
「だから、此処で一夜を過ごしましょう・・・ルーク。あなた女性の体の仕組みを理解していないだろうし、教えてあげるわ」
「そうしてもらえると助かるよ・・・」
俺達は此処で一夜を明かした。
此処が何処だが分からない以上、動いたら危険だから・・・俺は此処がどこだか知ってるけど・・・
此処で一夜を明かすと暫くローテルロー橋に近づくことが出来ない・・アッシュ元気だと良いなぁ。
次の日、俺とティアはケセドニアへ向かった。
一夜を過ごしたお陰でティアが此処の場所を思い出したらしい・・・無事にケセドニアへ着いた。
「此処がケセドニアよ。キムラスカ側の船に乗ってあなたをバチカルまで帰すわ」
「・・・うん」
甲板に出た瞬間、船はバチカルへと出発した・・・
「んー!風がきもちいいな!!」
「本当ね・・・」
久々に乗る船は本当に心地が良くて、タルタロスに乗った時の事を思いだすなぁ・・・
あ、ジェイドとか元気にしてるかな?
無事にバチカルに来れるといいんだけど・・・イオンのやつ超が着くほどお人好しだし・・・とにかく、元気でいて欲しいなぁ。
それにミュウのやつも・・・
あいつ、結構そばにいてくれてうれしかったんだよなぁ・・・ミュウ、ミュウうるさかったけど
「ミュウ、ミュウ!」
そうそう、こんな風に・・・・
「・・・ん?」
「ねぇ、いま何か聞こえなかった?」
「うん。聞こえた・・・あれからじゃねぇ?」
俺は近くにあった救命ボートを指した。
究明ボートには布が被されていて、乗れないようにされていた・・・
ティアはその救命ボートに近づき、耳を傾けた・・・そして
「・・・ルーク、手伝って!何かが閉じこめられている見たい!」
「分かった!」
俺はティアの側に駆け寄って、救命ボートにくくりつけられている布を取り払おうとした。
とてつもなくいやな予感がしてならないけど・・・
あとがき
すぐに分かっちゃうよなぁ・・・ミュウミュウで。
っていうか、イオン様とか会っておかないと色々とやばくなるんじゃ・・・
私ってば結構無謀な事をした?もしかして